税理士会費と支部会費

1、税理士資格にかかる会費

税理士の資格は税理士試験に合格すると同時に与えられるものではありません。

通常は一定の実務経験(税理士事務所に2年間勤務するなど)を積み、様々な書類を作成し、

これから所属する税理士会に提出して審査を受け、それをパスして初めて税理士となるわけです。

(これを税理士登録と言いますが、登録の詳細についてはまたあらためてご案内します。)

ところで登録が済んで税理士になると会費の支払い義務が発生します。

この会費は所属する税理士会の会費、および所属する支部の支部会費があります。

たとえば大阪府堺市で開業している場合ですと近畿税理士会の会費、および堺支部の支部会費を

支払う必要があるわけです。

東京の葛飾で開業している税理士なら東京税理士会の会費、渋谷支部の支部会費となります。

ところでこの税理士会会費、支部会費は全国一律ではなく、会と支部によって数万円もの差があります。

たとえば平成23年現在、

近畿税理士会費→82,800円、堺支部会費→36,000円

東京税理士会費→75,000円、葛飾支部会費→65,000円

葛飾のほうが年間総額では2万円程お高くなりますね。

さらに支払い方法も近畿税理士会のような一括支払い、東京税理士会のような年3回払いなど

回数に違いがあります。

もし転居などで別の税理士会に所属することになれば十分注意しなければなりません。

なぜ会によって、支部によって、金額が異なるのかと言えばはっきりとした回答は難しい、

それぞれ高度な独立性を有するからとしか言えないと思います。

 

2、他の士業の会費との比較

数万円の差があるとはいえ、概ね10万円台半ばになる税理士資格の年間コストですが、

他の士業と比較するとどうでしょうか?

公認会計士、弁護士、司法書士、行政書士、どのような資格も通常は税理士と同様に

その団体に所属して会費を支払うことになります。

まず公認会計士は年間約10万円です。

但し会計士は合わせて税理士登録をしている人も多いので、そうするとプラス10数万円ということになります。

司法書士会費は結構高く、会によって異なりますが概ね20数万円です。

社会保険労務士は96,000円(月額8,000円)、行政書士は72,000円(月額6,000円)となります。

もっとも高額なのはやはり弁護士です。

都道府県の弁護士会会費、日本弁護士連合会会費、日本弁護士連合会特別会費などで

合わせて年間50数万円!(これは都市部の話で地方ではもっと高くなるようです)。

弁護士業界の現状を見ればこれではあまりにも若手の弁護士が気の毒すぎます。

資格社会のひずみはいろいろなところでそう遠くない時期の破綻を予感させますね・・・

3、会費滞納問題

税理士会費に話を戻しましょう。

近年、各税理士会では会員の会費滞納に頭を悩ませています。

滞納している会員がどれくらいいるのか、どれくらいの期間滞納しているのか、

滞納の理由が何なのか、われわれ一般の税理士にはわかりません。

しかし税理士会や支部の会報に会費に関する記事がしばしば出る以上、

一部でも滞納している会員は全会員の1〜2%、あるいはもっといるのではないかと憶測してしまいます。

滞納の理由は言うまでもなく不況と業界内での競争激化による経済的なものでしょう。

(たまに「税理士会のどこそこが気にいらない」とかわけのわからん理由で払わない人もいるようですが)

この2〜3年、会費滞納による処分として税理士会の役員の選挙権停止や施設の利用権停止などが

打ち出されてきています。

気が重い話ですが、今後滞納者、滞納金額の増加が予想され、それに伴って処分もより

厳しいものとなっていくでしょう。


4、東北税理士会の会費免除

最近の税理士会費に関するニュースを一つ付け加えておきます。

日本税理士会連合会は東北大震災を受けて、東北税理士会の会員の会費免除を決定しました。

会費免除はこれまで

「1年以上病気療養のため税理士業務を行うことができないとき」

「報酬のある公職に就いたとき」

に限定されていましたが、これに

「災害のため税理士業務を行うことが著しく困難であると認められるとき」

が追加されました。

被災された地域の皆様、税理士の皆様には心からお見舞い申し上げます。

被災地域の中小企業と税理士事務所が力強く甦ることを願ってやみません。

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