税理士法人2


4、他士業における法人化


ところでこのような法人制度は他の各種士業ではどのようになっているのでしょうか?

他に先駆けて法人制度が設けられたのは公認会計士、つまり監査法人です。

もともと公認会計士は上場企業を中心とした大会社を取引先とする関係上、早くから法人化が

要請されてきました。

早くも1966年には監査法人制度定めたを改正公認会計士法が施行されます。

他の士業については様々な事情から法人化は遅れていましたが、

平成12年の弁理士法改正により特許業務法人が誕生した後、平成13年から14年にかけて

税理士法人、弁護士法人、司法書士法人、社会保険労務士法人が一斉にスタートしました。

 


5、税理士法人の仕組み・特徴


それでは税理士法人の基本的な仕組み・特徴について確認しましょう。


税理士法

第四十八条の二  税理士は、税理士法人(税理士業務を組織的に行うことを目的として、

税理士が共同して設立した法人をいう)を設立することができる。

第四十八条の四  税理士法人の社員は、税理士でなければならない。


税理士法人は会社法上の合名会社という仕組みに準ずる特別法人です。

社員は一般的な意味でいうところの社員とは異なり、株主兼取締役のような存在で、

全員が税理士でなければなりません(最低2人以上必要です)。

もちろんそれ以外に一般の従業員を雇用して事務に従事してもらうことは可能です。


原則として各社員税理士は全員がその税理士法人を代表することになりますが、

定款で代表社員を定めることもできます。


税理士法人の大きな特徴として無限連帯責任があります。

税理士業務から発生した損害賠償責任については、まず税理士法人の財産を充てて、

それでも不足する場合は社員税理士全員が個人財産から負担しなければならないという仕組みで、

まさに「無限」の「連帯責任」と言えるものです。

出資した金額が責任の上限となる通常の株式会社の株主とはこの点が大きく異なります。


また税理士法人は何よりも納税者の便宜に応えることを目的として創設された制度で

あることから業務の範囲が制限されています。

具体的には通常の税理士業務およびその周辺業務が認められる一方で、

例えば以下の業務は認められないようです。

(国税庁ホームページ 税理士法人についてのフォローアップ検討会より)

・不動産貸付業

・保険代理店業

・他の株式会社への出資等を通じて支配権を保持したりその事業に参画する行為


さらに、確か日本税理士会連合会のホームページに掲載されていたと思うのですが、

税理士法人の成年後見人への就任は想定されていないようです。

これは少し疑問ですね。

最近(2011年後半)、税理士界は成年後見制度にかなり積極的な態度を見せています。

一方、この分野で先行している弁護士、司法書士の一部からは

「成年後見人は個人ではなく、法人が就任するほうがベター」という声が上がっているようです。

とすれば税理士個人、税理士法人、どちらでも後見制度に対応できるほうが良いのではないかと

思うのですが・・・


税理士法人の社員税理士は、個人名義で税理士業務を行うことや、他の税理士法人の社員と

なることは厳禁です。

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