税理士試験においては、どの電卓を使うかというポイントが意外と重要だったりします。
ひと口に「電卓」と言っても、その性能は様々。最近では、かなりの高機能電卓もあるようです。電卓とはいわば、「税理士試験を一緒に戦う仲間」であると言っても過言ではありません。必要な機能を備え、なおかつ自分の手にしっくりとくるものを選びたいものです。
それでは、税理士試験における電卓選びの基本についてご紹介していきたいと思います。
まず大前提となるのが「検算機能がついていないもの」であることです。この機能があると、本試験では使用できない規定となっています。一方で、ぜひ注目しておきたい機能としては「12桁対応」や「サイレントキー」、「早打ち対応」、「メモリー機能」、「大きめの液晶」、「GT(グランドトータル)キー」です。これらがしっかりと備わっていれば、税理士試験対応の電卓としてはまずまず合格といったところでしょうか。もっとも、よほど格安の電卓でなければ、ほとんどのものがこの条件をクリアするでしょう。
この他にポイントとしては、「安定感があるかどうか」です。電卓を使っていて、ガタガタと音を立てて揺れてしまうようでは試験では使えません。本体裏面のラバーをしっかりとチェックし、極力ラバーの面積が広いものを選ぶと良いと思います。
また、サイズの目安としては「自分の手よりも若干大きめのもの」を選ぶのがお勧めです。あまり小さすぎてしまうものは、早打ちに適しません。通販などで実物を見ずに購入する際には、特に気をつけたい点ですね。
税理士試験受験生に人気の電卓といえば、SHARP(シャープ)やCASIO(カシオ)でしょう。メーカーによってそれぞれキーの硬さや配列が異なるため、自分にとって使い勝手の良いものを試してみるのが良いかもしれません。また、上記の違いから、受験勉強がスタートしたら電卓のメーカーは変えないほうが無難です。特にキー配列の相違は、計算スピードに大きく影響します。最初の段階で、どのメーカーのものが使いやすいのかを見極めることが大切です。
さて、税理士試験においてはよく「スピード重視」などといわれますが、このことについて実際はどうなのでしょうか?確かに、試験会場に響き渡る電卓を叩く音というのは、精神的にかなり焦りの要素につながってきますね。他人の音が早ければ早いほど、妙に意識してしまうものです。
しかしながら、税理士試験において本当に重要視すべきなのは、スピードよりも「正確さ」です。どんなに早く電卓を打っていても、途中に誤りがあれば結果的に時間のロスとなります。一方で、スピードの面では多少劣っていても、しっかりと正確に計算できていれば確実に正答を導き出すことが出来ます。