税理士試験は、数ある資格試験の中でも特に難関資格のひとつとして知られています。各科目の合格率のみを見たときには、概ね10〜20%の間で推移しており、「意外にも合格率は高いのでは?」と思われがちです。それでも、税理士試験は5科目全てにおいて合格点を取らなければならないという意味で非常に難関であり、毎回の最終合格者は実に2%前後にとどまっています。そのため、税理士資格取得のために5年や10年を費やす、いわゆる“長期受験生”の存在は決して珍しいものではなく、むしろ仕事をしながら長期的な計画で税理士資格取得を目指している方はたくさんいるのではないでしょうか?
受験勉強が長期化してくると、誰しも必ず頭を悩ませることとなるのが「スランプ」の問題です。税理士の資格取得を目指し、どんなにひたむきに頑張っていても、長期間試験に合格できないとなるとどうしても当初のモチベーションは下がってしまいます。長い受験生活の中では、「自分は本当に税理士試験に合格できるのだろうか」、「この先何年かかるのだろうか?」と、時には途方にくれてしまうこともあるかと思います。
税理士試験につきものの「スランプ」から脱出するためには、「前向きな気持ちをいかに維持するか」が重要なカギとなってくるでしょう。どんな方法でモチベーションが保たれるのかは人によって様々ですが、例えば「どうして税理士を志したのか、初心を思い返してみる」、「受験生仲間を作って共に励ましあい、刺激しあう」、「嫌な仕事のことを思い出し、絶対に税理士になるという気持ちを奮い立たせる」など、多くの場合は自らの気を持ち直すことでスランプから脱出できるようです。
この他、「スランプに陥った時には得意科目を反復することで、自信をつける」、「いっそのことしばらく勉強から離れ、勉強したくなるまで待つ」、「1日、思い切り好きなことをして、ストレスを解消する」などのスランプ脱出法もあるようです。こうして挙げてみると、何だか大学受験の頃のモチベーションアップ法を思い出します。総じて、スランプ脱出法というのは税理士試験も大学受験もさほど変わりはなく、また、大切なのは“スランプになってしまったら、どんな方法であれなるべく早い段階で気持ちを切り換えること”であると言えるのです。
税理士を志す方の多くを悩ませる「スランプ」は、受験生であればもはや避けて通れない問題です。だからこそ、どんな方法で自分のモチベーションが維持できるのか、有効な方法を見つけておくことが出来れば大変心強いものです。