年末調整実務においては、税理士事務所が必要な書類を顧問先へいかにわかりやすくご案内できるか
いかに迅速に回収できるか、その一点だけが勝負の分かれ目と言えるでしょう。
ご案内〜回収にいたるまでの流れは、このマニュアルを参考にしながら各事務所において工夫を
凝らしてみて下さい。
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なるべく11月中旬頃までに「年末調整必要書類のご案内」を顧問先へ交付して必要書類を顧問先に説明し、
11月末〜12月中旬頃までに、書類を送付していただく。
代表取締役とご家族のみ、または他人従業員が少人数の顧問先については「年末調整必要書類の
ご案内(事業者様)」を顧問先に交付して、顧問先から従業員に説明していただく。
他人従業員が多かったり、入退社の入れ替わりが激しい顧問先などは必要に応じて
「年末調整必要書類のご案内(従業員様)」を交付して従業員に配布していただく。
「年末調整必要書類のご案内」は顧問先の状況に応じてアレンジし、必要に応じて
従業員人数分の扶養控除等申告書やその記入例、返信用封筒なども顧問先に交付する。
平成○○年分 年末調整必要書類のご案内(事業者様)
たいへんお手数ですが以下の書類をご用意の上、この用紙も同封して税理士事務所まで
月 日頃までのご郵送お願い申し上げます。
会社→税務署から届く年末調整書類から
①給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(2枚複写の用紙)
(1枚目提出用と2枚目控用の○印のところに会社印を押印下さい)
②源泉所得税の納付書
(3部程度封入されています)
※封筒の他の資料は御社にてご処分いただいて結構です。
会社→給与明細○月分(○月○日支給分)・○月分(○月○日支給分)
全員→扶養控除等異動申告書
※年内に1度でも給与を支給された方全員分が必要です。
該当者のみ→国民年金保険料控除証明書
該当者のみ→1年間の国民健康保険料の支払総額(金額のメモで可)(年内支払予定分含む)
該当者のみ→(民間の)生命保険料控除証明書・地震保険料控除証明書
該当者のみ→小規模企業共済等掛金控除証明書
該当者のみ→前職の源泉徴収票
※今年に入って他社から御社に転職された方についてご提出ください。入手不能の場合はお知らせ下さい。
該当者のみ→住宅ローン控除について
①金融機関から発行された年末残高等証明書
②税務署から発行された平成○○年分 住宅借入金等特別控除申告書
※上記以外に、「給与支払報告書(総括表)」と記載されたはがき又は封筒が
市町村から届いていれば同封して下さい(届いていなければ不要です)。
平成○○年分 年末調整必要書類のご案内(従業員様)
お名前をご記入のうえ、1〜5をお読み下さい。 はい・いいえ には○をつけてご回答下さい。
1、見本を参考に「扶養控除等(異動)申告書」を記入してください。(全員)
2、平成○○年中に民間の生命保険料等、国民年金保険料、国民健康保険料を支払いましたか?
→ はい ・ いいえ
民間の生命保険料等、国民年金保険料を支払った人は郵送された控除証明書等を提出して下さい。
(本人控は切り離して提出して下さい)。
国民健康保険料を支払った人は自分で年間の支払額を集計して、こちらに記入して下さい。
(年末までの支払予定額も含めて下さい)
3、平成○○年中に当社に中途入社されましたか?
→ はい ・ いいえ
はいの人は必ず次のA〜Cに丸をつけてください。
A 今年それまでに他の会社で勤務したことはない(パート・アルバイトもない)
B 今年それまでに他の会社で勤務したことがあるので、源泉徴収票を取り寄せて提出できる。
C 今年それまでに他の会社で勤務したことがあるが、源泉徴収票は取り寄せできない。
※Cを選択された場合、年末調整は行えず、ご自身で確定申告の必要がありますのでご注意ください。
4、平成○○年1月1日から平成○○年12月31日までの間に住宅ローンを借り入れ、
すでにその年の確定申告を済まされていますか? → はい ・ いいえ
はいの人は金融機関の年末残高証明書および税務署の特別控除証明書を提出してください。
5、最後に以下をセットにして 月 日までに税理士事務所に提出してください。
全員→ご案内(この用紙)/扶養控除等(異動)申告書
該当者のみ→保険関係の控除証明書等/前職の源泉徴収票/住宅ローン控除書類