顧問先から必要書類を受け入れたら、いよいよ年末調整の計算や各種書類作成にとりかかりましょう。
ここからの具体的手順はそれぞれの税理士事務所が使用している給与計算ソフト、年末調整ソフトにより
異なりますが、当事務所ではCCS給与計算というソフトを使用しておりますので、同ソフトで年末調整を
行う手順をご案内いたします。
〜書類受入れ後、入力を始めるまでの下準備〜
税理士事務所で使用しているソフトのバージョンが年末調整対応版になっているか確認する。
人数が多い場合は適宜一覧表を作成して在職・退職や前職の有無が一覧できるようにしておく。
生命保険等の控除証明書等が本年分のものか確認する。
(該当者のみ)保険料控除申告書を記入する。
(該当者のみ)住宅借入金等特別控除申告書を作成する。
〜CCS給与計算(給与処理メニュー)への入力〜
○年内の給与・賞与計算処理がすべて完了しているか確認しておく。
○名称・所在地等について、以下再確認する。
・会社名→社名(個人事業者の場合は屋号のみでOK)を全角で入力する。
・所在地→法人は履歴事項証明書とおり、個人事業者は前年度確定申告書とおり。
・年末調整の方法→別途現金で精算。
・署番号・整理番号→法定調書合計表から転記する。
・源泉徴収票の提出区分→手動で設定する。
○従業員情報入力
扶養控除等申告書から
・氏名を漢字で入力する(姓と名は全角1マス空ける)。
・フリガナを半角カタカナで入力する(姓と名は半角1マス空ける)。
・郵便番号は不要。
・住所を入力する
・役付きの人は職名を選択する。
・生年月日を入力する。
・年内に入退社の場合は入社年月日、退職年月日を入力する。
・所得税の(本人)(配偶者)(扶養親族)の各欄について入力する。
最後に必ず入力内容登録ボタンをクリックする。
※既に入力が行われている場合はあらためて扶養控除等申告書と各項目を突合する。
〜CCS給与計算(年末調整メニュー)への入力〜
○基本データ確認・入力
本人→入力なし
配偶者→(配偶者に所得がある場合のみ)収入と経費を入力
扶養親族→入力なし
保険料等→支払額を入力
住L特別控除額→控除額と居住開始年月日を入力
前職分→該当者は入力
年末調整を→する・しない
源泉徴収票を→提出する・しない
摘要欄→入力内容 「年末調整未済」 「妻 和子 子 太郎」
「前職分 住所+社名 給与等 円 社会保険料 円 税額 円」
最後に必ず入力内容登録ボタンをクリックする。
○帳票出力
源泉徴収簿を印刷する。
賃金台帳等の原始資料があればコピーをとり、両方を突合する。
年調未済者は19欄の上に(年調なし)と出ているか確認する。
前職分給与がある者は前職分源泉と突合する。
給与支払報告書・源泉徴収票を四つ切用紙に印刷する。
源泉票の平成○年分に誤りがないか確認する。
源泉票の名前の漢字フリガナと扶養控除等申告書を突合する。
源泉票の住所と扶養控除等申告書を突合する。
源泉票の生年月日と扶養控除等申告書を突合する。
源泉票の配偶者・扶養の欄と扶養控除等申告書を突合する。
源泉票の保険料の欄と保険料控除申告書を突合する。
源泉票の16歳未満〜勤労学生の該当の有無を確認する。
源泉票の就職・退職年月日を確認する。
源泉票の適用欄の記載内容を確認する。
国民健康保険・前職源泉・住宅ローン控除の入力もれがないか確認する。
年末調整一覧表を印刷する。
年調不足額となる者がいないか確認する。
提出(源泉票)の○が正しいか確認する。
以上でCCS給与計算を終了してCCS年末調整・法定調書の支払調書関係メニューへ進む。
〜CCS年末調整・法定調書への入力〜
○支払を受ける者の入力(税理士等の士業、不動産の貸主など)
・税理士等の氏名を漢字で入力する(姓と名は全角1マス空ける)。
・税理士等の住所を入力する。
・受給者区分を選択する。
最後に必ず入力内容登録ボタンをクリックする。
○報酬等入力
※登録後画面をクリアするを、クリアしないに変更してから入力する。
※区分「税理士報酬」や「司法書士報酬」を入力すれば細目は通常不要である。
最後に必ず入力内容登録ボタンをクリックする。
○報酬、料金等の支払調書
報酬等入力データの集計→はい→OK
(報酬等入力を追加・訂正した場合は必ずこれをやり直す)
支払を受ける者の選択→提出区分→入力内容登録→
印刷方法は用紙の上半分に2枚→四つ切用紙に支払調書印刷
○不動産の使用料等の支払調書
支払を受ける者の選択→提出区分→区分(地代家賃)と支払金額を入力→
(該当があればあっせんをした者を入力する)→入力内容登録→
印刷方法は用紙の上半分に2枚→四つ切用紙に支払調書印刷
○法定調書の合計表・内訳書
提出者欄に必要事項を入力(作成責任者、提出年月日は不要)→合計表の集計→
OK→はい→各調書について提出媒体30を選択→合計表の白紙印刷→
平成○年分を確認する。署番号・整理番号をOCR原本と突合する→
OCRの印刷(印刷前にOCR控についている糊を取り除く)
○内訳書入力へ
※この用紙はH20年分より提出不要であるが、源泉所得税納付書の作成にあたって
確認する必要があるため、内訳書の印刷でそのまま印刷する。
○源泉所得税納付書の作成(納期特例の場合)
内訳書の7〜12月部分をもとにして納付書を記入する。
○弥生会計の預り金−源泉所得税の元帳を印刷し、納付金額を再確認する。
(弥生会計データで確認可能な場合のみ)
以上で入力は終了、年末調整提出書類確認表に基づき、書類セッティングへ進む。