税理士の税務調査事例集/売上帳端

【設例】

売上は3月20日で締めて請求書を発行したが、仕入は3月末日締めになっている。

 

【解説】

よく知られていることですが、税務調査で調査官が最も重点的に調べるのは売上です。

税理士事務所の担当者も新規のお客様については、まず売上をどのように把握して計上するべきか

時間を割いて入念に検討します。

故意に売上を隠して計上しない場合は明らかな脱税として重加算税というペナルティの対象になり、

最悪の場合は刑事罰を問われることもあるのです。

 

ところが経営者が意識しないままに売上の計上がもれてしまうことがあります。

それが「帳端」や「期ずれ」といわれるもので、税理士も神経を使うところです。

たとえば衣料品の卸売業で普段、売上は20日までの納品分を締めて請求・計上し、

一方仕入は毎月末日で締めて支払している法人があるとしましょう。

そうすると例えば3月25日に仕入してその日に売れた品物については、仕入はその年度に計上されるのに

売上は計上されていない状態になるということにお気づきでしょうか?

税金の世界には「費用収益対応の原則」というものがあります。

一つの品物に関する売上と仕入は同じ年度内に両方計上されていなければならないという考え方です。

売上も仕入も末日で締めている会社は大丈夫ですが、締め日が異なる場合には、少なくとも決算月については

締め日以降決算日までの売上や仕入を納品書などから拾い出して追加で計上する必要があります。

このような締め日から決算日までの売上や仕入を帳端(ちょうは)と言い、調査官の大好物(?)となりますので、

決算時には税理士と充分打合せをして帳端の見落としがないか注意しましょう。

 

【税理士からのワンポイントアドバイス】

売上や仕入の締め日が末日以外の場合、決算月は売上帳端・仕入帳端を計上して下さい。

 

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