平成28年度税制改正について

現政権下では4年目となる平成28年度税制改正ですが、最大の目玉は皆様ご存知の通り、消費税の軽減税率です。

導入は決定されたものの、実務上肝心となる細かい事項についてはまだ不明点が数多く残ります。

さらに平成29年4月1日からという実施時期自体にも様々な観測がなされており、税理士としては今後も最大限の関心をもって注視することになりそうです。

 

個人版ふるさと納税に続いて法人版ふるさと納税が創設されましたが、個人版は税額控除、法人版は(基本的に)所得控除であるという根本的な違いに注意しなければなりません。

法人の場合は相当額の自己負担が避けられないため、その点を理解した上での利用となります。

 

その他、空き家に関する特別控除が設けられたことにも注目です。

この制度はまだ要件が非常に厳しく、実際の適用数は少数にとどまると思われますが、今後日本が多死社会に突入していく中、税制においても様々な配慮がなされる端緒になるのではないでしょうか。

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平成28年度税制改正〜事業者関連〜

★法人税率の引下げ

法人税率23.9%が平成28年度から23.4%に、平成30年度から23.2%に引下げられます。

 

★地方法人課税

以下三点がセットで行われます。

・地方法人税と事業税の税率引上げ。

・道府県民税と市町村民税の税率引下げ。

・地方法人特別税の廃止。

適用時期:平成29年4月1日以後開始事業年度から。

 

★減価償却制度

付属設備・構築物について、現在定率法と定額法を選択制できますが(法定償却方法は定率法)、本改正で定率法は廃止され定額法のみとなります。

適用時期:平成28年4月1日以降の取得分から。

 

★企業版ふるさと納税の創設

法人が一定の地方公共団体に寄付を行う場合、従来の寄附金損金算入に加え、一定額が地方税から控除されます。

適用時期:平成28年4月1日以降開始事業年度より4年度の時限立法。

 

★消費税軽減税率

消費税率が10%に引き上げられると同時に、一部の食料品と新聞について軽減税率8%が適用されます。

適用時期:平成29年4月1日から。

 

★高額資産取得時の消費税本則課税強制適用

消費税本則課税事業者が1単位1,000万円以上の課税仕入(棚卸資産、固定資産とも)を行った場合、翌期+翌々期の2年間は本則課税が強制適用されることとなります。

適用時期:平成28年4月1日以降の高額資産取得から。

 

★その他

・中小法人の交際費を800万円まで100%損金とする制度は2年間延長されます(平成30年3月31日まで)。

・少額減価償却資産の即時償却は2年間延長されます(平成30年3月31日まで)。

 

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平成28年度税制改正〜非事業者関連〜

★空き家に係る譲渡所得の特別控除

相続人が相続した空き家(戸建てのみ、マンション不可)を売却した場合、一定の条件を満たすときは、譲渡所得の金額について居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除が適用されることとなりました。

適用時期:平成28年4月1日以後の譲渡から。

 

★居住用財産

「特定の居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例」(要件→10年超居住+翌年までに買換え)

「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び3年繰越控除」(要件→損失+買換え)

「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び3年繰越控除」(要件→損失+オーバーローン)

以上がいずれも2年延長されました。

適用時期:平成29年12月31日の譲渡まで。

 

★自動車課税

自動車取得税が廃止され、同時に(軽)自動車税に環境性能割が導入されます。

適用時期:平成29年4月1日以後の取得及び保有から。

 

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