令和4年度税制改正について
ここ数年の税制改正は実務上重大な影響を与えるものが少なく、業界で言うところの「小粒改正」な状況が続いています。
令和5年からインボイスという巨大な新制度が導入されるため、他の項目はあまり触れたくないと言う背景があるのかもしれません。
そのなかで(これも改正と言うより調整ですが)、住宅ローン減税の控除率を引き下げる点が大きな話題となりました。
過去30年、その時々で多少の差異はあれども、住宅ローン残高の1%を控除することがこの制度の基本形でした。
今回の改正でそれを0.7%に引き下げるのは長く続いた低金利を考えれば当然ではありますが、さらに言えば制度自体を根本的に見直すべき時ではないでしょうか。
控除率を引き下げつつ、少なくとも令和7年まで住宅ローン減税は継続されることが決まりました。
しかし今後の人口動態を冷静に考えれば、住宅供給を税制面から促すことにどれだけの意味があるか、多くの人が疑問に感じることでしょう。