令和4年度税制改正について

ここ数年の税制改正は実務上重大な影響を与えるものが少なく、業界で言うところの「小粒改正」な状況が続いています。

令和5年からインボイスという巨大な新制度が導入されるため、他の項目はあまり触れたくないと言う背景があるのかもしれません。

 

そのなかで(これも改正と言うより調整ですが)、住宅ローン減税の控除率を引き下げる点が大きな話題となりました。

過去30年、その時々で多少の差異はあれども、住宅ローン残高の1%を控除することがこの制度の基本形でした。

 

今回の改正でそれを0.7%に引き下げるのは長く続いた低金利を考えれば当然ではありますが、さらに言えば制度自体を根本的に見直すべき時ではないでしょうか。

控除率を引き下げつつ、少なくとも令和7年まで住宅ローン減税は継続されることが決まりました。

しかし今後の人口動態を冷静に考えれば、住宅供給を税制面から促すことにどれだけの意味があるか、多くの人が疑問に感じることでしょう。

 

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令和4年度税制改正〜事業者関連〜

★所得拡大促進税制(延長及び改正)

 

【改正内容】

(従来)→雇用者給与等支給額が前年度比1.5%以上増加した場合は、増加額の15%を法人税額から控除する。

(改正)→上記制度に加え、雇用者給与等支給額が前年度比2.5%以上増加した場合は、さらに増加額の15%(=合計30%)を法人税額から控除する。

※教育訓練費については省略。

 

【適用時期】

個人事業者:令和5年および令和6年

法人事業者:令和4年4月1日から令和6年3月31日までの間に開始する各事業年度。

 

★中小企業者等の少額減価償却資産の特例(延長および改正)

 

【改正内容】

1個30万円未満かつ一事業年度合計300万円までの資産は即時償却できる。

(新設部分)

但し節税目的の貸付用資産はこの対象から除く。

従って、例えば福祉用具レンタル企業が取得する対象資産は今まで通り即時償却でOK。

 

【適用時期】

令和4年3月31日適用期限が、令和6年3月31日まで延長される。

 

★中小法人の交際費特例(延長)

 

【改正内容】

中小法人の交際費は年間800万円まで損金算入可能とする。

 

【適用時期】

令和4年3月31日適用期限が、令和6年3月31日まで延長される。

 

★個人事業者の届出一部廃止(改正)

 

【改正内容】

個人事業者の以下の届出書を廃止する。

・納税地の異動に関する届出書

・納税地の変更に関する届出書

 

【適用時期】

令和5年1月1日以降の異動および変更から適用する。

 

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令和4年度税制改正〜非事業者関連〜

★住宅ローン減税(延長及び改正)

 

【改正内容】

住宅ローン年末残高の0.7%を所得税から控除する。

※控除期間はケースに応じて10年または13年となる。

※借入上限額はケースに応じて2千万円〜5千万円となる。

 

【適用時期】

令和4年から令和7年の入居まで。

 

★その他(延長)

 

【改正内容】

・特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び3年間繰越控除

(要件→5年超居住+オーバーローン)

・居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び3年間繰越控除

(要件→5年超居住+翌年までに買換え)

・特定の居住用財産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例

(要件→10年超居住+翌年までに買換え)

 

【適用時期】 

上記3制度の適用期限が、いずれも令和3年12月末から令和5年12月末へ2年間延長されます。

 

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