毎日・毎月の売上、仕入、給料、その他領収書などを1年間集計して出来上がるのが決算書です。
決算書が12ヶ月分の集計であるのに対して、試算表というのは途中経過、例えば6ヶ月目や9ヶ月目
までの集計表になります。
税理士事務所と年間契約されている会社なら数ヶ月毎に作成・送付されてくるはずです。
また、最近は中小企業でも社内で作成されるところが増えてきました。
試算表の見た目は決算書とはかなり異なりますが、決算書とほぼ同じ情報がしっかり記載されています。
なぜ金融機関に試算表を提出しなければならないのでしょうか?
それは中小企業の業績も激しく変化するものだからです。
ある年はもうかっていた会社の業績が2〜3ヶ月で急激に悪化することも珍しくありません。
もし会社の業績判断を決算書だけに頼るとなると、たとえば3月決算の会社の場合、
5月頃に決算書が出来上がると、翌年の5月まで業況を判断する資料がないということになります。
それではいけない、よりリアルタイムの業績把握が必要、という理由で試算表の提出が求められるわけです。
大きな企業は四半期(3ヶ月)ごとに世間に決算を発表し、それで株価が上がったり下がったりしていますね?
中小企業も金融機関から同じようなことを求められるわけです。
試算表の提出を求められるのは決算書作成時期から一定期間を経過している場合です。
一概には言えないのですが、半年としている金融機関もあります。
たとえば3月決算の法人なら決算書は5月中に作成して税務署へ提出しなければなりません。
そうすると8〜9月頃までに融資を申し込む場合、前期の決算書を出せばよいのですが、
11〜12月頃以後に申し込む場合には前期の決算書+今期の6ヶ月目(9月末まで)の試算表も
求められるというわけです。
毎月、経理資料を社内や税理士事務所で会計ソフトを使って整理している会社であれば
試算表は作ることはそれほど困難ではありませんが。
しかし1年に1回、決算書を作るときだけ整理している会社では困りますね。
手間も税理士費用も余分にかかることになります。
融資の申し込みはなるべく決算書が出来上がった直後に行うほうが良いということを覚えておいて下さい。
第1問 融資を受けるためにはどんな書類を用意する必要がありますか?
第5問 法人の履歴事項全部証明書と印鑑証明について教えてください