住宅ローンに詳しい方なら、ローンが必ず生命保険とセットになっていることをご存知でしょう。
これは団体信用生命保険、通称団信(だんしん)と呼ばれるもので、
債務者が死亡した場合はその保険金で住宅ローンの残債が精算されるため、
遺族は返済から解放される仕組みです。
この団信の保証協会バージョンが信用保証協会団体信用生命保険、保証協会団信です。
平成10年に東京都信用保証協会が導入したのを皮切りに順次各地の信用保証協会に導入され、
大阪府の保証協会では平成19年4月から取り扱いが開始されました。
住宅ローン団信と保証協会団信の最大の違いは、
住宅ローン団信の場合、その加入は強制され保険料が住宅ローンの利息に含まれているのに対し、
保証協会団信はその加入が任意であり、加入すれば別に保険料を支払わなければならない点です。
それでは保険料(この保険では特約料と言います)はいくらくらいになるのでしょうか?
保証協会団信の保険料計算は以下のようになされます。
「当初借入金額100万円につき、年払いで1年目○○円、2年目○○円、3年目・・・」
「○○円」は返済期間により決定されるのですが、5年返済の場合は以下の通りです(平成19年12月現在)
1年目6,840円・2年目5,140円・3年目3,690円・4年目2,240円・5年目790円
例えば1,000万円を5年返済で借りた場合には、上記5年間の合計額の×10を支払うので187,000円になります。
利息に換算すれば3%台後半というところです。
近頃は本来の利息と保証料を合せて3%程度のケースも多いですから、かなりの負担と言えなくもありません。
ところで団信を付けるか否かは、保証協会への申込み時に書類に記入するのですが、
大阪府中小企業信用保証協会のHPにもあるように団信申込の有無で審査が左右されることはありません。
任意加入の保証協会団信を審査時の判断要素としてしまえば事実上の加入強制となり、
「命を担保にせよと言うのか」と批判を浴びかねないためです。
経営者が他に大型の生命保険に加入していなければ保証協会団信も検討する値打ちはあると思いますが、
保険料の負担を考えると、当面利用者は少数に止まるのではないかと私は観測しています。
第6問 信用保証協会団体信用生命保険(保証協会団信)について